仲道郁代 プロフィール
IKUYO NAKAMICHI (PIANO)

仲道郁代(Ikuyo Nakamichi)金原美津子女史より手ほどきを受け、中学時代はアメリカ・ミシガン州でフィリス・ラパポート氏、桐朋学園高校を経て、桐朋学園大学で中島和彦氏に師事。大学1年在学中に、第51回日本音楽コンクール第一位、あわせて増沢賞を受賞し注目を集めた。その後、文化庁在外研修員としてミュンヘン国立音楽大学に留学し、クラウス・シルデ氏に師事した。
留学中、ジュネーヴ国際コンクール最高位、メンデルスゾーン・コンクール第一位メンデルスゾーン賞、エリザベート王妃国際コンクール5位と受賞を重ね、以後ヨーロッパと日本で本格的な演奏活動を開始する。これらの活動が評価され、国内でも88年に村松賞、93年にモービル音楽奨励賞を受賞した。

 古典からロマン派までの幅広いレパートリーを持ち、これまでに日本の主要オーケストラと共演した他、海外のオーケストラとの共演も数多く、ユッカ=ペッカ・サラステ指揮フィンランド放送交響楽団、ギュンター・ピヒラー指揮ロンドン・モーツァルト管弦楽団、ロリン・マゼール指揮ピッツバーグ交響楽団、バイエルン放送交響楽団及びフィルハーモニア管弦楽団、小林研一郎指揮ハンガリー国立交響楽団、ピンカス・ズッカーマン指揮イギリス室内管弦楽団(ECO)、及びカナダ・ナショナル・オーケストラ、ハインリッヒ・シフ指揮ウィーン放送交響楽団、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮ベルリン放送交響楽団などのソリストとして迎えられ、その音楽性に高い評価を得ている。他にも、ネロ・サンティ、クラウス・ペーター・フロール、ガジミエシュ・コルト、パーヴォ・ヤルヴィなどの指揮者と共演している。
さらに、90年には新星日本交響楽団(当時)ヨーロッパ公演、日本フィルハーモニー交響楽団アメリカ公演、翌年には日本フィルハーモニー交響楽団ヨーロッパ公演にソリストとして同行、現地の新聞紙上において「卓越したすばらしい技量とたおやかな詩情との調和が見事であった」「はっきりと冴えた大胆な把握力は、どこをとっても堂々としている」と評された。
 99年にはカーネギーホールでリサイタル・デビュー、2001年にはサンクトペテルブルグ、ベルリン・フィルハーモニーホールでコンチェルト・デビュー。05年には、英国チャールズ皇太子夫妻ご臨席のもとウィンザー城で行われた、イギリス室内管弦楽団(ECO)主催の「結婚祝祭コンサート」に出演し絶賛された。
 一方、室内楽の分野でもハーゲン弦楽四重奏団、ベルリン・ブランディス弦楽四重奏団、ケルビーニ弦楽四重奏団、ショスタコーヴィチ弦楽四重奏団、ベルリン・フィル八重奏団等と共演。また、リチャード・ストルツマン(クラリネット)、ヨセフ・スーク(ヴァイオリン)といった世界的名手とのデュオは各地で絶賛され、海外アーティストからも厚い信頼を寄せられている。


仲道郁代(Ikuyo Nakamichi)リサイタルも日本各地で行っており、中でも92年に行った「仲道郁代の新しい世界」と題した5回のコンサートシリーズ、94年から5年間にわたりカザルスホール(東京)で行った3大B(バッハ、ベートーヴェン、ブラームス)のシリーズ、97年から4年間にわたりフィリアホール(横浜)、神戸学院大学で行った「ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲演奏会」は、作品への真摯な取り組みと音楽性の高さが評価された。
 2002年からは「ベートーヴェンの全32曲のピアノ・ソナタを語り、聴く会」と題し、彩の国さいたま芸術劇場において諸井誠氏との解説・対談・分析を交えながらソナタ全32曲の演奏を行う、という4年間全12回にわたる画期的なプロジェクトに取り組み、「今、もっともベートーヴェン・ソナタの本質的な美しさに近づいたピアニスト」と、大きな賞賛を得た。また、この公演にあわせてベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲(全11枚)のレコーディングも行っており、これまでにリリースされた作品すべてが、専門誌「レコード芸術」の特選盤に選ばれるなど、充実したスケールの大きな取り組みに賛辞と期待が寄せられている。

 「ベートーヴェン」への取り組みは、2度の「ソナタ連続演奏会」にとどまらず、ピアノ協奏曲、室内楽の分野へも広がっており、2004年からは、フィリアホール(横浜)と神戸学院大学で、それぞれ阪哲朗、ゲルハルト・ボッセの指揮により「ベートーヴェン・ピアノ協奏曲全曲演奏会」を、05年からはJTアートホールで、チェロ・ソナタ、ヴァイオリン・ソナタを毎回異なる共演者を迎え、「仲道郁代のベートーヴェン・ツィクルス」と題する室内楽のコンサートを行っている。特に、ピアノ協奏曲は、パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニーとの共演で、全6曲がレコーディングとして結実しており、「ベートーヴェン弾き、仲道郁代」という評価を確固たるものとしている。

 リサイタルのみならず、彼女の多彩なアイディアや情熱から生まれた企画も多く、1996年からスタートさせた「仲道郁代の音楽学校」は、前半に演奏を交えた「芝居」、後半に「演奏」という構成による、世界でも初めての企画プログラムとして国内外から大きな注目を集めた。99年にはニューヨークのマンハッタン音楽院で「新しい表現への試み」と題したマスター・クラスを行った他、2000年にはアジア・ツアーを成功させるなど、彼女の重要なライフ・ワークになっている。03年からは、「音楽の世界で心ゆくまで遊んで欲しい」と、名称を「仲道郁代のゴメン!遊ばせクラシック」と変更、05年度に10年目を迎え一旦終了したが、08年3月には、兵庫県立芸術文化センター制作作品「4×4」に参加し、再び演劇と音楽の自由な舞台が話題を呼んだ。

 2000年秋には「子供たちに音楽との素敵な出会いをプレゼントしたい」との意志から、「絵とお話とピアノでつづる“星のどうぶつたち”」、04年からは第2弾「ピアノとスライドでつづる動物たちの詩“光のこどもたち”」というスライドを使用したミニ・コンサートをスタートさせ、その温かいピアノと語り口が各地で注目を浴びている。昨今ではホール主催者とともにコンサートの企画段階から携わり、魅力的なコンサートとともに、豊かな人間性がますます多くのファンを魅了している。

 近年では「ピアニストとして、一人の人間として、できることから少しづつ・・」と病院でのコンサートやチャリティーコンサートを行っており、2002年及び2006年には、毎日新聞主催「小児がん征圧キャンペーン」に出演した。
 2003年からは、地域社会の活性化と音楽文化の発展を目指し、大阪音楽大学特任教授、財団法人地域創造理事としても、積極的に活動している。
レコーディングはBMG JAPANと専属契約を結び、クラシック音楽としてはこれまでにないヒットを記録したアルバムなど多数のCDをリリースしている。ベードーヴェン ピアノ・ソナタ第30.31.32番は、2007年度第45回レコード・アカデミー賞(器楽曲部門)を受賞。著作には、DVDブック『至福のピアノ~弾く・聴く・楽しむ』(講談社刊)、『ステージの光の中から』(音楽之友社刊)がある。

 2006/2007シーズンはデビュー20周年にあたり、2006年11月5日紀尾井ホールで行った「デビュー20周年記念リサイタル~第1弾~」、2007年7月17日にはパーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニーとの共演、11月11日サントリーホール「デビュー20周年記念リサイタル~第2弾~」など全国各地での記念リサイタルが大好評のうちに終了した。

 2008年シーズンからはモーツァルト・ピアノソナタ全曲演奏会、ショパンの生涯を映像とエピソードで綴る「ショパン鍵盤のミステリー」企画などで全国各地での公演、2009年2月8日にはサントリーホールでのリサイタルを予定している。

(2008年4月現在)


仲道郁代オフィシャル・ホームページ
http://ikuyo-nakamichi.com/

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